山形
左沢(あてらざわ)線とは誰も読めない。最上川の左側、あちら側のなまりだろうか。青いディーゼル車がよく似合う。SL「さくらんぼ」号が毎年のように走るものの、撮影名所が少ないのが残念。こんなローカル線でも意外に朝夕は混みあっている。
旧長井線は山形鉄道フラワー線となっているが、ここも桜の季節は素晴らしい。仙山線は山寺がいい。山寺に上って五大堂から眺める景色は圧巻だ。模型のような鉄道、山寺駅、鉄橋が実によい。
奥羽本線の板谷峠の力餅はうまい。「つばさ」号の車内でも売っている。いちど車で峠駅に行ったがひどい道だった。山形側より福島側から行ったほうがよい。全国でも有数の坂道であった板谷峠、スイッチバック跡はいつまで残るだろうか。
庄内方面は羽越本線がある。日本海側の冬は非常に厳しい。鉄道もよく止まる。強風による大きな事故もあった。安全運行を祈るしかない。
福島
只見線の水害は残念だった。2011年夏の豪雨により鉄橋が2つも流れた。宮下駅で折り返し運転しているが全線開通はいつだろうか。SL撮影ではよく通ったものだ。鉄道撮影路線では最も美しい沿線だろう。
磐越西線はSLが復活以来、約20年通った。横浜時代からなじみの土地となった。特に冬の運転ではかなり危ない目にあったことも度々。雪国の厳しさをたくさん体験した。しかし札幌を経験して仙台から行く冬の会津は軽装備で十分。慣れとは恐ろしいもの。レガシイにしたので冬道には威力を発揮したのだ。沿線の山都の蕎麦はうまかった。駅前のラーメン屋が2軒あってどちらも田舎らしくて好ましい。
会津鉄道は2度乗った。温泉ブラリ旅には丁度よい。芦ノ牧温泉の猫駅長も2回とも会えた。居ない時はいないそうだ。ここは牛乳屋という店名のラーメン屋もある。会津田島でゆっくりするのもよい。沿線は当然、そばがうまい。
私鉄では福島交通が温泉街を繋いでいる。意外に短いが学生らにとっては重要な路線だろう。福島の信夫山に登ると東北本線が一望できる。新幹線と在来線ともにおもちゃのようだ。福島盆地は湖だったとか。そこに吹く島があったから福島となる。信夫山はかつての火山かもしれない。
常磐線も残念だった。かつてSL特急「ゆうづる」が疾走した本線も大震災と津波で、ずたずたとなった。浪江の焼きうどん、いわき駅の駅そば(とっくにない)。新駅舎となったが味気ないものだ。「スーパーひたち」で通ったいわき駅までの沿線風景、これは良い思い出にしたい。